アパートやマンションなどの集合住宅で、
ガス事故が起きた場合、
「都市ガスとプロパンガスで、
階下や階上への影響は変わるのか?」
と疑問に思う人は少なくありません。
結論から言うと、
ガスの種類によって広がりやすい方向は異なります。
ただし、どちらも非常に危険であることに変わりはありません。
ガス種別で影響の出方が変わる理由
違いのポイントは次の3つです。
- ガスの比重(空気より軽いか重いか)
- 漏れたガスの溜まり方
- 建物の構造(階数・換気・気密)
このうち、特に重要なのが比重の違いです。
都市ガスの特徴と影響の出方
都市ガスの性質
- 主成分:メタン
- 空気より軽い
- 漏れると上方向に広がりやすい
集合住宅で起きやすい影響
- 同じ階や上階方向に広がりやすい
- 天井裏やダクト、階段室を通じて上へ移動する
- 上階住戸に臭気やガスが回るケースがある
都市ガスは軽いため、
上へ上へと溜まりやすい傾向があります。
プロパンガス(LPガス)の特徴と影響の出方
プロパンガスの性質
- 主成分:プロパン・ブタン
- 空気より重い
- 漏れると下に溜まりやすい
集合住宅で起きやすい影響
- 床付近や低い位置に滞留しやすい
- 床下や配管スペースを通って移動する
- 階下住戸に影響が出やすい傾向がある
プロパンガスは重いため、
下方向に流れやすいという特徴があります。
「上なら安全」「下なら安全」ではない
ここで誤解しやすい点があります。
都市ガスだから下は安全、
プロパンだから上は安全、
ということはありません。
理由は、
- 換気扇や給気口で空気が動く
- 建物の隙間やパイプスペースを通る
- 間取りや構造で流れ方が変わる
といった要因で、
実際の被害範囲は予測しにくいからです。
集合住宅では、
階に関係なく危険が及ぶ可能性があります。
ガス事故で特に怖いのは「滞留」
ガス事故というと
爆発をイメージされがちですが、
実際に怖いのは気づかないうちに溜まることです。
- 臭いに慣れてしまう
- 自分の部屋だけの問題だと思い込む
- 別の住戸に広がっていることに気づかない
集合住宅では、
一部屋の問題で済まないことがあります。
ガス種別で警報器の位置が違う理由
この性質の違いから、
ガス警報器の設置位置も変わります。
- 都市ガス:天井付近
- プロパンガス:床付近
これは、
それぞれのガスが溜まりやすい高さに
合わせた安全対策です。
まとめ
集合住宅におけるガス事故では、
- 都市ガスは上方向に影響が出やすい
- プロパンガスは下方向に影響が出やすい
という傾向の違いがあります。
ただし、
建物の構造や換気状況によって流れ方は変わるため、
ガス種別に関係なく危険であることに変わりはありません。
ガスの種類を知ることは、
料金や機器選びだけでなく、
安全対策を考える上でも重要です。



コメント